当アカデミー学長である私は17歳の時に母親が自殺してしまい進路が絶たれてしまいました。
大学進学はもちろん就職活動もできず。高校卒業後は何も決まっておらず無職として卒業しました。
その後OLを四年する中で保育士になりたいと志して専門学校に通い始めます。
そして無事保育士になって数年して今の主人と出会い結婚。その後一人の息子に恵まれ出産。
その時はまだ今のような世界があることも知らずにいました。
そんな中で私はうつ病を発症し、夫との関係もうまくいかなくなります。
ある日一冊の本と出会い、そこにはまるで私そのもののことが書かれており、一気にこの心理学の世界に引き込まれて行くのです。
息子を育てながら大学に通い始め、ボランティアで相談業務や講演の仕事をこなしつつ
アメリカの大学院を無事卒業してすぐ有料でのカウンセリングの仕事を始めました。
活動し始めた当時、地域で援助職をされていらっしゃる方々とご一緒する機会がありました。
その時、その方々との考え方やケースへの介入の仕方の違いに気づかされ愕然としました。
守秘義務や、個人のプライバシーが守られる配慮や、個人の尊厳への尊重などが皆無だったのです。
私はそこで本当の意味で治療、カウンセリングができる人間を地域に増やしたいと考えるようになりました。
この出来事は当アカデミーができるよりずっと前ですが、今思えばこれこそがアカデミーの根本にあるものと考えます。
学歴ではなく人間力。
何を学んできたかよりも、それをどう活かせるか。
個人のプライバシーを守り、個人に愛と尊重を持って関われる
本当の意味での専門家になっていただきたいと私は考えます。
阿部ゆかり
著書/悲しみの向こう側 FCCN出版
著書/マンガでわかる こころを癒すセラピー すばる舎